2011年6月19日日曜日

トマト様のおかげである

私は辛いものがとても好きである。
ですからカレーも好きなもののひとつである。
ただ、カレーは他人が作ったものに限ると
思っている。

なんでかといえば私の作るカレーは
とんでもなく美味しくないからである。

カレーなんて誰でも簡単に作れる料理じゃん。
そういうなかれ、旅人よ。

このように書くと私がひどく料理が下手で
あると思われるでしょうが、それは大きな
間違いである。
私は優雅にヤカンでお湯を沸かすことができるし、
インスタントラーメンなんかは5分もあればささっと手際よく
作れます。挙句の果てには赤ワインでレバー煮(※1)を
美味しく作れますし、今日の夕飯なんかさー
カレイの煮付け(※2)を作ったりもしたわけですがな。

そんな私がカレーを作れないなんて。

私が作るカレー・・
何回も何十回も作っていくうちに味はどんどん
落ちてゆく。
なので最近じゃ月1回作るかどうかの間隔に。

10年前からそんなことにぼんやり気がつき、
私はあらゆる人に各家庭の作り方を聞いたものだ。

チョコレートを隠し味に・・
りんごとはちみつ、とろーり溶けてる~
たまねぎを炒めるときにターメリックをまぶす・・
ソースとかしょうゆを入れる・・
やっぱりガラムマサラでしょー・・

試したけれど、味がどんどん落ちていったので
最終的に何も隠し味をせずに、2種類のカレー粉を
ポトンと落とすだけ、というところまで行ってしまった。

それは我が家の重鎮、さすがにうまいとはいわない。
もともとあまり・・言わないのだったが
さすがに私も美味しいとは感じない。

そんな私が先月の終わりに
あまっていたトマトを角切りに切って入れてみた。

すると私のいつものカレーが・・
普通のカレーの味になっているのである。
今月作ってみたカレーは玉ねぎもお肉も
炒めることもせず、そこにトマトを入れ、ただ圧力鍋で
3分加圧のそのまま2分、その後にカレー粉を
入れただけのオイルを使わないヘルシーなカレーだったが
これが・・普通のカレーよりも美味しくできたのである。

その晩、我が家の重鎮の血圧記録ノートには

「今日のカレーは美味しかった。」と書いてあった。
(勝手に読んだわけじゃないのよー)

そう、私は何かから抜け出せたのかもしれない。
ってか美味いなら、本人に言えよー!!
である。

(※1) 調味料は赤ワイン・しょうが・砂糖・醤油
(※2) 調味料は水・酒・みりん・醤油・砂糖     
〔上記の調味料で煮込むだけ、という非常に調理の
   レベルが高い料理だといえよう。〕