2008年1月18日金曜日

やさしさ職人

いい加減・・自転車直そう。昨日・・そう思って
日が暮れ始めた頃、近所の自転車屋さんに行った。
「御免下さい」・・・ガラガラガラ~木枠でできたガラスの
引き戸をゆっくりと開けて入ったそこは創業40年は
軽くいっちゃているのではないか?も・・もしや半世紀?
ま・・まさか・・もっとなの?というような趣のある店。

自転車を土間に入れ、その向こうから店主が私に目配せ。

     (今いくよ)

コタツからゆっくりと店主は出てくるなり、
「パンクだねぇ・・そりゃ」といいながら自転車に近づく。

念のため空気を入れてみるが、やはりパンク。

「30分くらいでできるから、あとで取りにおいで」といわれ、
30分後に赴くと、店主は別の自転車のタイヤ交換を
していた。

店主は・・私を見て、
「あぁ、ごめんね、こっちの人が急ぐっていうから」
とあせって私にいう。

私は、ああそうなんですか・・とその急ぐ人を見たら・・
自転車の後ろの荷台に洗剤をいくつも乗せた、
ちょっとコワモテの男性だった。

店主が慌てることも無理はない。

私は急ぐ用事もなかったので、
店が終わる時間までには取りにきます・・と伝えて
その店を後にした。

夕飯を済ませたあと、店を再度たずねると
「さっきはごめんねぇ」と店主。
「いえいえ、急ぐわけじゃないので・・」と私。
「悪かったね、よかったらコレあげる」と店主が
差し出したのは日本でも有名は水色のキャラクターが
パッケージに描かれたイヤ~ンソープ・・? じゃなくて
石鹸・・・・。

支払を済ませた後、店主は自転車を外に出した。
      
     「気をつけて帰るんだよ」

               そうひとこと言葉を添えて。


1ヶ月ぶりに乗った自転車、こんなに快適な乗り物
だったのかとルンルンな気持ちでペダルを漕いだのは
タイヤを交換したことだけではなく、きっとあの店主の
最後の言葉があったから。




石鹸をもらったから・・・・・
            ってワケじゃありませんってば!!

~明日からまた
          『快適自転車生活』
                      が始まります~