2009年7月12日日曜日

社会への重い扉

先日、知人が住んでいるマンションへ訪ねていったときのこと。


たま  随分立派でキレイなマンションですねぇ。
     築何年で?

知人  まだ建ったばかりの新しいマンションなの。
     そういえばこのマンションの1Fは障害者専用の
     住まいになってるのよ。

たま  へぇ・・。そうなんだ・・。


とここで・・ギモンがふと浮かぶ。
そもそも人が住む部屋を限定されるってのはいかがなもの?
若かろう何かろう、誰でも体が不自由になる可能性もある・・
どんな人でも年齢を止めることができないぞ。
どんな住まいでも誰でも住めるという住まいじゃないのは
なんでだろうと思うわけである。
ずっと長く・・年をとっても住みたい、そう、世代を超えて
いつまでも住みやすいと思える建物を作るというコンセプトを
前提に作り手側は考えないものでしょかぁ?



そして私は知人への用事を終えた。
    
       「じゃぁそろそろ帰ります。」

ということで私はエレベーターでマンション1Fへ下りる。
ふとその1Fの長い廊下の先を見ると、一番奥の部屋の前に
電動っぽい大きな4輪車がおいてあることに気がついた。

 あぁ・・たまにおじいさんが乗ってるのを見かけるアレ・・。

そう思いながら私はマンションの出口に向かう。
そしてオートロック式の自動ドアがスッと開き、そこは
素敵な広いエントランス。
で・・エントランスから外に出るには大きくて重い、重~い・・

         ~ 観音扉 ~

エントランスにあるマンションの管理人室は真っ暗くら~。
「管理センター連絡先・・云々」をという札がおいてある。

これって・・あの電動4輪に乗ってる人は一人でどうやって
外に出るんだろ?

私はその重~い社会への扉を開け、何かしらのモヤモヤな
気持ちのまま家に帰っていく。


     きっと別に出入り口があるんだろう・・

           そう思いながら・・