2009年7月14日火曜日

一杯の麦茶。

いよいよ・・私の住む地域も梅雨が明けたようです。

だってもう紫陽花がチョリチョリなドライフラワー状態
になっているんですもん、梅雨明けっていっても誰も
文句はいいやしませんって。

夏が来た・・なら来たで・・ちょっとユウウツですわ。

澄んだ空・・に青い海、そして白い砂浜・・とか森林に囲まれた
コテージの中で小鳥のさえずりを聞きながら陽射しを浴びる・・
とかだったら大喜びですけど・・とにかくちょっと外を出れば
アスファルトから出てくるジョン万次郎・・じゃなくてでんじろう先生・・
でもなくってハイ&ロー・・ええっとなんだったっけ?
△△みたい~なあの熱気。

あぁあーみんなこれから夏休みなんですよねぇ。
いいなぁ・・。

そう、夏といえば麦茶。
私はこの麦茶に助けられたことがある。

それはとある無人島に水筒を忘れていったときのこと。

南のとある離島。
そこから友達と二人で渡船させてもらって、無人島に行った。
船頭のアニキが『じゃあ15時くらいに迎えにくるよっ』といって
船がだんだん小さくなっていくのを見送ったとき、私は
船から水筒を降ろすのを忘れているのに気がついた・・。

あぁ・・これから6時間。
水1滴も飲まずに・・炎天下で・・・大丈夫か?
そう思って突然襲った不安。

だがそういうときに一緒にいた相棒は
「ま、考えてもしょうがないじゃん~」と・・アッサリ一人海へと
向かっていった。

しかし、どうにかならんもんか。
それがどうにもならんと理解できるまではどうにかしたい、
そう思って船から下ろした荷物を点検すると、お昼のお弁当が
包んである風呂敷の中にプラスチックのコップが2つ!!

     あぁ・・これで・・これで麦茶を・・。

そう思っても麦茶の入った水筒は船の上。
携帯電話なんかつながらない・・だって無人島だもん~。

          そこで私は考えた。

無人島とは行っても7月のベストシーズン。
私のいる場所から島のはじっこに見える米粒くらいの大きさに
見えるあれは、きっと人だ。
そう思ってプラスチックのコップを持って・・ジリジリと照りつける
陽射しを浴びながら、私はそこへと向かった。

米粒だと思っていたそれは徐々に近づいていくと、やはり人だった。
それはファミリーのようだった。
私は『水筒を忘れてしまったので、水1杯いただけませんか?』
そう勇気を持ってお願いした。
母らしき女性は「ええ、いいですよ」と言い、麦茶をコップに
注いでくれたっけ。

       
        そこでそのとき、私の心の中は・・

  
 あぁ・・なんで私ってばコップ1つしか持ってこなかったんだ・・


そのコップ1杯の麦茶を二人でチビチビと飲みながら、私たちは
炎天下の6時間、

              生きた・・


           生き延びたのよ~!!


   と壮大なドラマっぽい感じながら突然サラッと終わります~